第4回 あなたの無線LAN、勝手に使われていませんか?


インターネットに接続するには、何らかの方法でパソコン(端末機器)とインターネットの間を通信するものが必要です。その通信道具として利用されているものにLANケーブルがありますが、最近はこのケーブルを無くして通信を無線化した「無線LAN」と呼ばれる通信方法も普及してきました。

今回はこの無線LAN特有の問題について考えていきます。

インターネットへ通信する2つの方法

有線LAN

上記でも書いた通り、パソコンがインターネットと接続するには、その2つの間を通信する役割を持つ道具が必要です。それが「LANケーブル」(ラン・ケーブル)と呼ばれる道具で、イーサネットで使用する配線用のケーブルのことを指します。(イーサネットとはコンピューターネットワークの規格のことです。ここでは覚える必要はありません)
コンピューターネットワークの規格に準じたケーブルなので、パソコン同士の通信にも用いることが出来ます。

このLANケーブルを用いた接続方法を「有線LAN」による接続といいます。

無線LAN

そしてもうひとつ、パソコンとインターネット(またはパソコン同士)を接続する一般的な方法として普及した接続方法が「無線LAN」による接続です。名前の通り無線通信を利用してデータの送受信を行い、外部と接続する方法です。無線通信なのでLANケーブルを必要としません。

そもそも「LAN」ってなに?

Local Area Network(ローカル・エリア・ネットワーク)の頭文字で、現在最も普及しているコンピューターネットワークのことです。ローカルエリアという名の通り、一般的な施設程度の中でのみ構築されます。
(ネットワークとは、複数の要素が互いに接続された網状の構造体のことを言います。)

例えば、家の中にあるパソコン同士を接続して、ネットワークを構築したり(家庭内LAN)、会社内にあるパソコン同士を繋いだ際に構築されるネットワークをLANといいます。

自分の家の無線が勝手に利用されている!?

無線LANはケーブルを必要としないので様々な利点があります。

  • ケーブルが無いのでスペースが広くなる(回線が減る)
  • 電波が届く範囲であればどこでも接続可能である
  • 接続する端末を増やすのが容易である

このように多くの利点があり、実際に私も利用している無線LANですが、電波による通信であることからひとつの大きな問題が発生します。

それは全くの赤の他人、第三者も利用できてしまうことです。

原因

無線LANルーター(ルーターとはネットワーク間を相互接続する通信機器のこと)から発せられている電波は、四方八方あらゆる方向へ飛ばされています。たとえパソコンと通信がされていても、その間でのみ電波が行き交っているわけではありません。

また電波は、途中に1つや2つ壁があったとしても余裕で貫通していきます。一階にあるルーターと二階にあるパソコンが通信できるのもこの電波の性質のおかげですが、これが原因です。

自分の家にある無線LANルーターから発せられている電波がお隣さんの家にまで届いている可能性があるのです。アパートなど住宅密集地で暮らしている方はほぼ確実に届いています。

本当に届いているの?

実際にお隣さんの家まで行ってくれば確認出来るでしょうが、それが出来ない方も多いと思うのでちょっと他の人の電波が自分の家に届いているか確認してみましょう。

wireless_7

▲Windows7の場合は画面左下の通知領域にあるグラフみたいなアイコン(画像の赤丸部分)をクリックしてみてください。すると現在パソコンが検知している無線LANのアクセスポイントを表示します。「接続」となっているアクセスポイントがあったら、それが今現在自分が利用している無線LANです。右の緑色のバーは電波強度を示します。

wireless_vista

▲Windows Vistaの場合も同様に画面左下の通知領域にある、今度はパソコンと地球のアイコンをクリックし、「接続または切断…」をクリックしてください。

wireless_vista_2

▲現在パソコンが検知している無線LANのアクセスポイントを表示します。「接続」となっているアクセスポイントが今現在自分が利用している無線LANです。右の緑色のバーは電波強度を示します。

ここで幾つかアクセスポイントが見つかった場合、それらはどこからか飛んで来た他人の無線LANです。住宅が密集している地域にお住まいの方はかなり多くの方が無線LANを利用していることに驚くかもしれません。

このように無線LANから飛ばされている電波はかなり広範囲に広がっていることがわかります。もしかしたらあなたの無線LANが勝手に使われている!なんてことになっているかもしれません。他人がインターネットへ勝手に繋いで何かやらかしたとしても、確認の電話はあなたのもとに来る羽目になります。

また通信が暗号化されていない場合は、通信内容を見られてしまい個人情報が漏れてしまう可能性もあります。

      

他人がアクセス出来ないようにするには

そんなことにならないためにも、ご自分が利用している無線LANにはしっかり暗号化を設定してあげましょう。そうすれば勝手に利用されることはありません。

さて、本当はここでその設定方法とかも解説できればいいのですが、無線LANルーターを製造したメーカーによって設定方法がまちまちなので、ここでは解説致しません。説明書か、メーカーサイトに行ってご自分でご確認頂きますようお願いします。

しかし、最近の無線LANルーターは「AOSS」などのようにワンタッチでセキュリティ関連の設定も自動でやってくれるものが多いので大体の方は意識しなくても暗号化ができているはずです。

因みに暗号化がされていないアクセスポイントのことを「野良AP(Access Point:アクセスポイント)」と呼ぶこともあります。

本当に暗号化が出来ているか確認

本当に設定されているのか不安な方は少し調べてみましょう。

Windows 7の場合

Windows7の「ネットワークと共有センター」

▲Windows7の場合は、先ほど無線LANの電波状況を確認した画面の下に「ネットーワークと共有センターを開く」という項目があるのでクリックしてください。すると上のようなウィンドウが開きます。ここの「ワイヤレスネットワーク接続(アクセスポイント)」という項目があるのでここをクリックしてください。

ワイヤレスネットワーク接続の状態

▲「ワイヤレスネットワーク接続の状態」ウィンドが開くので、「ワイヤレスのプロパティ」を選択。

ワイヤレスネットワークのプロパティ

▲「セキュリティ」タブを選択すると、このような画面が表示されます。この3つの項目が無線LANのセキュリティに関する項目です。ここでセキュリティキーなどが設定されていれば、あなたの無線LANに外部からアクセルされることはありません。(しかし古い暗号化技術だと意味がない可能性があります、後述)

Windows Vistaの場合

Vistaの「ネットワークと共有センター」

▲Vistaの場合も7と全く同じです。先ほど無線LANの電波状況を確認した画面の下にある「ネットーワークと共有センター」からネットワークと共有センターを開きます。ここのワイヤレスネットーワーク接続の「状態の表示」を選択します。

これ以降の操作はWindows7と全く一緒です。

暗号化規格が古いと突破される可能性あり!

先ほどセキュリティキーなどが設定されていれば安全と書いていましたが、実は必ずしも安全とは限らない場合があります。一昔前の無線LANルーターをお使いの方は、暗号化の規格が古いため全く意味を成していないことがあります。

ワイヤレスのプロパティでセキュリティの種類が「WEP」となっていた方は要注意です。この暗号化規格はとても古いため暗号を解くためのキーがすでに解析されてしまい、セキュリティが突破されてしまう可能性があります。セキュリティを保つためにはルーターを買い直す以外に方法はありません。

この規格以外に「WPA」「WPA2」があります。最新(2010/5/23現在)の暗号化規格はWPA2ですのでこの規格に対応した無線LANルーターを探してみてください。WPAも最近突破される可能性が強くなってきたので、こちらの方も早めにWPA2に移行することを推奨します。

因みに無線LANに対応していないパソコンをお使いの方は、無線LAN子機を用いて接続しているかと思われますが(この時ルーターを親機と呼びます)、この場合は子機もWPA2に対応しているかどうか確認してください。

この記事のまとめ

この記事も安全にインターネットを楽しむ為に確認するべき項目を書きました。

  • インターネットへ接続する2つの方法を理解する。
  • 無線LANの危険性を理解する。
  • 最新の暗号化が行われているか確認する。

赤の他人に勝手に使われたり、個人情報が漏れることの無いようセキュリティはしっかりと保ちましょう。