第12回 ファイルやフォルダの圧縮と解凍をフリーソフトでやってみよう

今回の記事は、Windowsの基本操作の一つである『圧縮・解凍』について解説しながら、実際に無料で公開されているソフトウェア(フリーソフト)を使用してこの操作を行ってみたいと思います。

今までセキュリティだとかパソコンの性能だとか基本操作だとか、人によってはつまらない講座が多かったと思いますが、すべてはフリーソフトを自ら探し出して使用することができるようにするために解説してきたのです(もちろんそれ以外の意味もありますが)。

今までの講座で解説してきた内容を踏まえて、今回は初心者でも扱いやすく、なおかつ基礎となる操作をフリーソフトで行います。



データの圧縮・解凍とは

パソコン上に存在するファイルやフォルダには『圧縮』『解凍』という操作を行うことができます。

圧縮

圧縮とは、元のデータの実質的な情報を維持しながらデータ容量を減らす処理のことをいいます。
この処理を行うことによって、記憶領域の資源を有効的活用することができます。また、遠い場所にデータを転送するときにも少ない負荷で転送することができるようになります。

ただし、圧縮処理が行われたデータは通常の操作では使用することができません。解凍という操作を必要とします。

圧縮の度合いを表すものとして『圧縮率』が利用されています。圧縮率が高いと圧縮したときによりデータ容量を小さくすることができます。

また、複数のファイルを1つにまとめることもできます。これを『アーカイブ』といいい、このアーカイブを行うソフトのことを『アーカイバ』といいます。

解凍

解凍とは、圧縮処理されたデータを通常通りの操作が行える形に戻す(元のデータに戻す)処理の事をいいます。
圧縮されたデータを解凍すると圧縮前の状態に戻すことができます。

圧縮の種類

圧縮には大別すると『可逆圧縮』『非可逆圧縮』の2種類が存在します。

可逆圧縮

可逆圧縮は、データを解凍したとき完全に元の情報と一致する圧縮方法のことです。
可逆圧縮を行ったデータは、何度圧縮と解凍を行ってもデータの欠損は起こりません。

非可逆圧縮

これとは正反対に非可逆圧縮は、データを解凍すると元の情報と一致しない圧縮方法のことです。
なので、何度も圧縮と解凍を繰り返すとデータの欠損を招くことになります。
その代わり、欠損のデータ分だけ可逆圧縮より容量を小さくすることができます。

圧縮の仕組み

ここは気になる人だけ読んでみてください。

普通、意味のあるデータというのは何かしらの規則性が現れています。この規則性のあるデータ部分をあるルールに則った表記をし、簡略化することによって全体のデータ容量を減らします。

例えば、データ『ABDAAAAAAAAAACE』というものがあったとします。このデータには A が10個並ぶという規則性があります。この部分の表記を「A10」と表記することによって『ABD「A10」CE』と全体の文字数を減らす=データ容量を減らすことができます。

この圧縮の場合は、「同じ文字が一定以上連続で存在した場合の表記は文字+連続した数」というルールに則って表記しました。

もちろん、実際に行われる圧縮のルール(圧縮アルゴリズム)はもっと複雑で効率的なものですので、データ容量を大幅に減らすことができます。

解凍処理をするときはこの逆、つまり A10→AAAAAAAAAA を行えば元の情報に戻すことができます。
ただし、この圧縮ルールを知っているソフトウェアでなければ簡略化された表記を理解できないので解凍もできません。なので、圧縮データはそれを解凍するための専用のソフトが必要になるのです。

※以上の解説はすべて可逆圧縮の解説です。

ファイルやフォルダの圧縮・解凍ソフトを使用してみよう

さて、長々と原理を解説したところで実際にフリーソフト『Lhaplus』で圧縮と解凍を行ってみましょう。

このソフトを選んだ理由は、ひとつに「とても使いやすい」こと。誰でも簡単に操作できるソフトであるためです。
ふたつに「標準で多数のアーカイブ形式(圧縮形式)への対応」がなされていること。これがあればネットで出回っている主要な圧縮データのほぼ全てをカバーできます。

動作OS

Windows 95/98/Me/NT4/2000/XP/2003/Vista/7
(64bitOSは多少不具合あり、シェル拡張で修正可能です)

解凍対応形式

zip(jar),lzh,rar,Ace,arc,arj,b64(base64),bh,bz2,cab,gz,lzs,mim(MIME),tar,taz,tbz,tgz,uue,xxe,z,zoo,exe(SFX)

圧縮対応形式

zip(jar),lzh,b64(base64),bh,bz,cab,gz,tar,tbz,tgz,uue,xxe,exe(lzh SFX,zip SFX)

色付きの形式は最も多く使用されている形式です。一般的に圧縮するときはzipやlzh形式で圧縮しておけば問題は無いでしょう。括弧内()の内容はそこまで気にしなくてもいいです。

【注意】LZH形式の使用は控えるよう注意喚起

2010/10/25 追記:LZH形式は、無料で使える国産の圧縮形式で今でも広く利用されていますが、セキュリティ上問題が多い形式だったため、開発者が特に企業・団体において利用をやめるよう注意喚起しました。開発も中止したためできるだけ利用を避けるようお願いします。

インストール手順

では、早速手順を説明します。

  1. まず以下のサイトへ行ってソフトウェアの本体ファイル「lpls157.exe」をダウンロードしてください。
    追記:2010年10月14日にv1.59が公開されています。常に最新バージョンをご利用ください。

    Lhaplusのダウンロード(Vector)

    ※Internet Explorerをお使いの方は以下の様な警告がでる場合がありますが、これは安全なファイルなのでバーをクリックし「ファイルのダウンロード」をクリックしてください。

    IEのセキュリティ保護

  2. 以下の手順でダウンロードしてください。(Internet Explorer 8の場合)

    ダウンロード手順1
    ▲「保存」を選択してください。(「実行」を選択するとファイルは一時フォルダに保存され自動で実行されます。)

    ダウンロード手順2
    ▲保存場所を決めて下さい。任意で結構ですが私は「デスクトップ」をお勧めします。(赤枠「フォルダの表示」を選択すると見やすくなります。)

    ダウンロード手順3
    ▲ダウンロードが完了したらウィンドを閉じてください。

  3. ダウンロードが終わったら「lpls157.exe」をダブルクリックしてください。ウィンドが出たら以下の手順でインストールをしてください。

    インストール手順1
    ▲ここから先は全て「次へ」の連続で大丈夫です。

    インストール手順2
    ▲この画面はインストールをする場所を指定する画面です。

    【参考】Program Files (x86)とは

    32bit版Windowsを使用している方は「C:\Program Files\Lhaplus」ですが、64bit版Windowsを使用している方は「C:\Program Files (x86)\Lhaplus」という表記になります。

    (x86) の表記がある Program Files は32bitコードで書かれたソフトをインストールする場所で、ここで実行されるソフトはWOW64によって64bitで処理するCPUでも32bitコードで書かれたプログラムを実行できるよう変換処理を行い、実行します。

    (x86) の表記がない場合は、64bit版Windowsのみ64bitコードで書かれたソフトをインストールする場所で、ここで実行されるソフトは通常通りCPUで64bitの処理を行います。

    どちらにインストールするかはコンピューターが自動で判断します。

    インストール手順3
    ▲この画面が出たらウィンド下の言葉通り「OK」をクリックしましょう。

    これでインストールは完了しました。
    デスクトップアイコンとして↓のようなアイコンが登録されます。これをクリックすることで詳細な設定を行うことができます。因みにこれはショートカットアイコンなので消去しても本体には影響ありません。

    Lhaplusのショートカットアイコン

【重要】ほとんどのソフトはインストール方法が同じ

ネットに山ほどあるソフトウェアですが、これらのほとんどは以上の様な方法でインストールすることができます。つまり、これは標準的なインストール方法で、これさえ理解することができれば大体のソフトはインストールすることができるでしょう。

ただ、全てがそうというわけでなくインストール時の操作が特殊な場合もあります。そのときはインストール手順が詳しく書かれているサイトを参考にインストールすれば失敗も少なくなることでしょう。

ソフトウェアのアンインストール方法

インストールしたソフトウェアも、使わなくなったものやインストールに失敗したものは消去したいものです。

インストールしたソフトウェアをパソコン上から消去することを『アンインストール』といいます。

通常のアンインストール方法は「コントロールパネル」の「プログラムと機能」で当該ソフトを選択することでアンインストールできます。

プログラムと機能
▲消去したいソフトを右クリックし「アンインストールと変更」を選択するとアンインストールできます。アンインストールをすると、パソコンの再起動を求められることがあります。そのときは指示に従ってパソコンの再起動を行いましょう。

なぜこのような操作をするのか

なぜこのような作業をするかというと、通常インストールされたソフトウェアはインストールされた場所にだけファイルを書き込むのではなく『レジストリ』と呼ばれる領域にもソフトを登録します。

このレジストリ領域には、ソフトのインストール場所や認証データなど重要なデータが記録されています。また、通常の操作ではこの領域を見ることはできません。
このレジストリ領域に書き込まれたデータを簡単に消去するために「プログラムと機能」からのアンインストールが必要になるのです。

もし、インストールしたソフトのファイルのみ消去すると、レジストリ領域に不要なデータが残りパソコン全体のパフォーマンスの低下を招くことがあります。

ただし、すべてのファイルがこのレジストリ領域に登録をするわけではなく、一部のポータブル版ソフトはレジストリ領域に登録を行いません。
そのようなソフトは通常の消去操作でファイルを消去しても構いません。

実際にソフトを使って圧縮と解凍を行ってみよう。

では実際に Lhaplus を使用してデータを圧縮してみましょう。

何か圧縮してみたいファイル・フォルダを用意します。無い場合はネットから適当に画像を持ってきましょう。
圧縮したいファイル・フォルダを右クリックすると、メニューに「解凍」と「圧縮」という2つのメニューが登録されています。

圧縮

▲これが Lhaplus の解凍・圧縮メニューです。ここの圧縮から好きな圧縮形式をクリックしてみましょう。

圧縮処理

▲すると Lhaplus による圧縮処理が開始します。

圧縮ファイル

この様なファイルが生成されれば圧縮処理の完了です。データ容量を見てみると若干少なくなっていることが確認出来ると思います。(※元からデータ容量が少ないものは変化がなかったり効果が薄かったりします。効果を見たい場合は複数の大きいファイルをまとめて圧縮してみるといいでしょう)
たくさんのファイルを入れたフォルダも圧縮することができ、圧縮後はひとつのファイルとして扱うことができます。

これを解凍する場合は、圧縮ファイルをダブルクリックすることによって自動で解凍されます。解凍場所を指定したい場合は右クリックメニューから「解凍」の「出力先を指定して解凍」を選ぶことで任意の場所に解凍することができます。

他にもこの Lhaplus は自分の扱いやすいように設定を変更することができます。色々弄って壊れることはないので遊び感覚で弄ってみてこのソフトを使いこなしてみてください。

64bit版Windowsにインストールした際の不具合を解消する

Lhaplus は正式に64bit版Windowsに対応していないため右クリックメニューに「解凍」と「圧縮」が登録されません。そこで以下のサイトから64bit版Windows用シェル拡張をダウンロードしてインストールしましょう。

Lhaplus x64 shell extensione ~Shark++ Software's Web Pag~

インストール手順などはダウンロード先のサイトで解説されているのでその手順通りインストールしてください。

ダウンロード先で解説されている用語補足

『管理者権限』とは、コンピュータやネットワークを管理する権限のことです。この権限でプログラムを実行すると様々な制約が外された状態で実行されます。

管理者権限

▲実行プログラムを右クリックし「管理者権限で実行」をクリックするとそのプログラムを管理者権限で実行することができます。

DLL=DLLファイルのこと。

この記事のまとめ

Windowsの基本操作のひとつである圧縮と解凍の操作を便利なフリーソフトを使用して行ってみました。また、ソフトのアンインストールの意味と方法も理解しておいてください。

  • ファイル・フォルダの圧縮と解凍を自在に行うことができる。
  • アンインストールの操作をする必要性を理解する。

データを圧縮することによって得られる利点は数多くあるので、ぜひこのソフトを使いこなしてみてください。

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