Windowsは長く使っていると、様々な不要データが蓄積されていきます。
それは一時ファイルやゴミ箱の中のデータなどで、ディスク容量を圧迫しパフォーマンスを低下させる原因となります。
これを解消するには、不要データを削除すればいいのですが、あまりにも数が多く保存されている場所も異なるため、手動で削除するのはとても面倒です。
そこで、不要データを自動で検出しまとめて削除できるWindowsの標準機能「ディスククリーンアップ」を使ってみます。
Windowsの標準機能ですので、何か特別なソフトをインストールする必要はありません。すぐ利用できます。
今回の記事では、このディスククリーンアップ機能の使い方を解説していこうと思います。
▲ディスククリーンアップ
クリーンアップの必要性
Windowsが標準でこの機能を付けているのですから、何か効果があると考えますよね。
ディスククリーンアップで削除されるデータは主に「一時ファイル」や「ごみ箱の中身」、「エラー報告データ」などです。
これらのデータはインターネットと接続したりプログラムを起動したりすると自動で作られていくデータです。
自動で生成されるのは、高速化や問題解決の糸口となってくれたりするからなのですが、基本は不要のデータ群です。
消したところでシステムに大きな影響は与えません。
少量ならば役立ってくれますが、あまりにも膨大になってくるとディスク容量を圧迫してシステム全体のパフォーマンスが低下してしまうという問題が発生します。
なぜ低下するかですが、ディスク容量が減っていくとページングファイルなどシステム安定化に必要な領域すら確保できず、またデータにアクセスするのにも多くのデータを検索していかねばいかないため、時間がかかるからです。
これらを解消するためにディスククリーンアップを実行する必要があるのです。
クリーンアップすることで多少パフォーマンスが改善するでしょう。
(XPならドライブ容量の半分以上、Vistaや7ならば3割以上の空き容量があることが理想です。)
「 ディスク空き容量が足りません。 」といったエラーメッセージがでる方(ドライブの容量バーが赤くなっている方)は、すでにディスク容量が足りず、かなり切羽詰まった状態です。
特に何かデータを入れた覚えがないのに圧迫されている場合は、以上解説した不要なデータ群がたまりすぎている可能性があります。こういった場合は即座にディスククリーンアップを実行してください。
たったこれだけで大きく改善する場合もあります。容量不足に悩んでいる方は、真っ先に実行すべき機能なのです。
(※これでも改善しない場合は、別の原因がある可能性もあります。あくまで解決法の一つです。)
ディスククリーンアップのやり方
以下の解説は「Windows 7」で解説していますが、「Windows Vsiat」でも似た操作で実行できます。
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スタートメニューから「コンピューター(コンピュータ)」を開きます。
次にディスククリーンアップを実行したいドライブを右クリックし「プロパティ」を選択します。 -
「全般」タブにある「ディスクのクリーンアップ」を選択してください。
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不要データの解析後、クリーンアップによって削除されるデータの一覧と大まかな回復容量が表示されます。
削除されるデータは以下の通りです。チェックをすることで削除対象を指定できます。
削除したい項目が決まったら「OK」を選択し、クリーンアップを実行してください。ダウンロードされたプログラムファイル
特定のページを表示したときにインターネットから自動的にダウンロードされる、ActiveXコントロールやJavaアプレットです。これらは、ハードディスク内の「Downloaded Program Files」フォルダに一時的に保存さます。
基本はあまり使われないデータです。Webページを閲覧するために必要なデータをダウンロードしていますが、低速回線をご利用でなければこのデータは使われないので消してもOKです。
Temporary Internet Files
[Temporary Internet Files] フォルダーには、アクセスを速くする目的で、ハード ディスクに保存した Web ページがあります。ハード ディスクに保存した Web ページには、Web ページ用に設定した個人用設定が、そのままの状態で保存されます。
いわゆる「インターネット一時ファイル」です。一度読み込んだWebページをもう一度閲覧するとき、高速で表示するために使われるデータです。結構容量がある場合もありますので、一定以上溜まったら削除した方がいいでしょう。
広告オフライン Web ページ
オフライン ページはコンピューターに保存される Web ページのことで、インターネットに接続しなくても表示できます。ここでこれらのページを削除しても、同期をとるとお気に入りのオフライン ページの表示ができます。Web ページ用の個人用設定は変更されません。
オフラインでも表示できるよう保存されたWebぺージです。オフライン作業をしていないなら削除すると容量が大幅に回復するでしょう。
Microsoft Office 一時ファイル
Microsoft Office では、診断目的のためのログ ファイルとその他の一時データファイルを保持します。これらのファイルは前回の Office アプリケーションのセッションで使用されたもので、削除することができます。
Microsoft Office 関連の一時ファイルです。エラーなどが起きたとき、データの診断や回復目的で利用されますが、回復されたら不要なデータですので削除しても大丈夫です。
ごみ箱
ごみ箱には、コンピューターから削除されたファイルが格納されています。ごみ箱を空にするまでは、ファイルは完全には削除されません。
解説の通り「ごみ箱」の中身を削除します。これらデータが削除されると大幅に容量が回復する場合がありますが、削除されたデータは復元が困難なため注意。
一時ファイル
プログラムは TEMP フォルダーに一時的な情報を格納することがあります。普通はプログラムを終了する前にこの情報は削除されます。1週間以上変更されていない一時ファイルは削除しても安全です。
様々なプログラムが作成する一時データです。一時データなのでプログラムが終了すれば消えるのですが、まれに残ったままのデータもあります。ディスククリーンアップで削除されるTEMPデータならば重要なデータは消さないのでこれも削除推奨です。
縮小表示
フォルダーを開くと縮小版がすばやく表示されるよう、すべての画像、ビデオ、ドキュメントの縮小版が保持されます。縮小版を削除すると、必要に応じて自動的に再作成されます。
表示速度向上のために利用されます。多くのデータを管理している方は残しておいたほうがよいかもしれませんが、データ圧迫の原因になっている場合はこれも削除して様子を見ましょう。
ユーザーによってアーカイブされたエラー報告ファイル
ユーザーによってアーカイブされた Windows エラー報告と解決の確認に使用されるファイルです。
似た項目でキューの削除もできます。Windowsのエラー報告データです。エラーが何度も発生したパソコンではこれらデータも多く生成されます。エラーの解決を助けるデータですが、使用頻度は少なくエラーが発生した直後がほとんどで、それ以降保存していても特に役に立つことはないので削除しても大丈夫です。
システム ファイルのクリーンアップ
「ディスク クリーンアップ」のウィンドウ下にある「システム ファイルのクリーンアップ」を選択すると、管理者権限を求められた後、再度削除可能データの再検索が始まります。
すると、最初のウィンドウには無かった、「詳細オプション」というタブが追加されます。
「プログラムと機能」ではコントロールパネルから行ける「プログラムと機能」と同じ場所へ飛びます
「システムの復元とシャドー コピー」は、古いシステムの復元データのクリーンアップを実行できます。これにより大幅な容量回復が期待できますが、その代わり「システムの復元」機能による復元ができなくなりますので注意。
まとめ
Windowsのメンテナンス基本機能である「ディスククリーンアップ」の実行方法について解説しました。
よく質問サイトで「Cドライブの容量がなくなってきたけど、どうすればよい?」という質問を見かけます。そのような場合、ディスククリーンアップを実行すると大幅に容量が回復することもありますので、まずはこれを実行してみてください。
それでも回復しなかったら他に容量を圧迫しているデータを別ドライブへ待避してみてください。
容量に余裕がある方でも、不要データが溜まっていくと少なからずパフォーマンスの低下が発生しますので、定期的なメンテナンスとして実行してみるとよいでしょう。
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