第8回 ファイルの種類を識別する文字列 『拡張子』について

パソコン上のほぼ全てのファイルには、ファイル名の一番最後に必ず『拡張子』と呼ばれる2~4文字程度の文字列があります。
これを理解することで効率的にファイルの種類を判別できるだけでなく、個人のセキュリティ能力を向上することもできるので必ず覚えておいて下さい。

ただ、拡張子は数が多いのでその全てを覚える必要はありません。自分がよく使用するファイルの拡張子を覚えて頂ければ結構です。


拡張子

では、拡張子とは一体何なのかを解説したいと思います。

『拡張子』とはファイル名の一番右側の部分、ピリオド(.)で区切られた2~4文字程度の文字列のことを指します。パソコン上のファイルシステムは、そのファイルが一体どのようなファイルであるかを判別するためにこの拡張子を利用します。

これを利用することで、パソコンはそのファイルが動画であるのか画像であるのか、はたまた文書であるのかなどを判別し、ファイルを開くためのソフトウェアを決定することができます。

拡張子
▲赤の下線部分が拡張子

例えばMicrosoft Office Word 2007 が生成するファイルは「○○○.docx」という拡張子が与えられています。同じくExcel 2007 は「.xlsx」、PDF文書は「.pdf」となっています。

拡張子を覚える利点

拡張子を利用してパソコンはそのファイルの種類を判別します。
逆を言うと、私たち人間もこの拡張子の種類を覚えれば、パソコンと一緒にどのようなファイルであるかを瞬時に判断できるということです。いちいちこのファイルは何だっけな?ということが無くなり、またそのファイルの性質までも判断できるようになります。もし、開くことが出来ないファイルに出会っても、拡張子でインターネット検索をかければ割と早く解決策が見つかります。

拡張子を表示させる

もし自分のファイル名を見ても拡張子らしものが見あたらない場合は、表示の設定がなされていない可能性があります。その場合は表示する設定を行いましょう。

フォルダーと検索のオプション

▲「スタートメニュー」から「コンピューター」を選択し開きます(何かフォルダを開いてもいいです。エクスプローラーを開くといいます)。ウィンド左上の「整理」から「フォルダーと検索のオプション」を開きます。

フォルダーと検索のオプション

▲「表示」タブの「詳細設定」の中にある「登録されている拡張子は表示しない」のチェックを外します。
(下の方にあるはずです)

これで全てのファイルに拡張子が表示されるようになります。

拡張子の種類 一覧

一覧といってもほんの一部です。特によく見かける拡張子と簡単な解説をしたいと思います。

Microsoft Office
.docx Word 2007,2010が生成するファイル
.xlsx Excel 2007,2010が生成するファイル
.pptx PowerPoint 2007,2010が生成するファイル
.doc Word 2003が生成するファイル
.xls Excel 2003が生成するファイル
.ppt PowerPoint 2003が生成するファイル

▲2007は2003の拡張子にXMLファイルであることを示す「x」を付け加えたものとなっています。

テキスト・文書
.txt 標準的なテキストファイルの形式。基本どんな機種のパソコンでも読み込むことができる。
.rtf 文字の大きさやフォント、字飾りなどの情報を埋め込むことができる文書形式。メモ帳やワードパットなど多くのソフトで開くことができる。
.pdf Adobe Systems社によって開発された、電子文書のためのファイル形式。Adobe ReaderなどのAdobe関連ソフトで開くことができる。
画像
.jpg JPEG方式による画像ファイル。圧縮率が高いためファイル容量が少なくなるのが特徴。デジカメなどでもこの形式が採用されている。通称「ジェイペグ」。
.png Portable Network Graphicsの略。Web上で使われることを目的に開発された。可逆圧縮のため容量は大きめであるがいつでも元の画質に戻すことができる。また透過処理が可能。
.bmp Windowsが標準でサポートしている画像形式。フルカラー(1677万7216色)までの色数を指定可能で基本的に無圧縮。容量はかなり大きい。
.gif アメリカのネットワークで画像交換用に開発された画像形式。256色までの色数を指定できる。JPGが苦手なイラストやアイコンなどの保存に適している。PNG形式と同じく透過処理が可能。またアニメーションも作ることができる。
動画
.avi Audio Video Interleave(オーディオ ビデオ インターリーブ)の略。Windows標準の動画用ファイル形式でWindows搭載のパソコンであれば必ず再生できる。
.mpg 「.mpeg」も同義。国際標準化機構(ISO)の下部組織であるMPEG(Motion Picture Experts Group)により制定された。
.flv 正式名称「Flash Video」。インターネット上で動画を配信するために利用される。ストリーミング再生が得意。YouTubeやニコニコ動画など多くの動画投稿サイトで利用されている。
.wmv Windows Media Videoの略。ネットワーク配信を前提に設計されている。ストリーミング再生のサポート、DRM(著作権保護技術)によるコピー制御への対応がなされている。
.mp4 MPEG4形式で圧縮された動画ファイル形式。QuickTimeなどで再生可能。
.3gp 3GPP (Third Generation Partnership Project)で記録された動画。NTTドコモが提供する携帯電話サービス「FOMA」の「iモーション」機能などに採用されている。
.3g2 3GPP2で記録された動画ファイル。MP4形式がベース。KDDIの携帯電話サービス「au」の「EZムービー」機能などに採用されてる。
音声・音楽
.wav Windows標準の音声ファイルのファイル形式。基本的に圧縮されていないため容量が大きい。CDからPCへこの形式で取り込むと、劣化無しで取り込み可能。
.wma Windows Media Audioの略。Windows標準の音声ファイルのひとつ。不可逆圧縮のためファイル容量が小さい。DRMシステムにより複製などを防ぐことができる。MP3と同様、アーティスト情報などのIDタグを内包させることが可能。
.mp3 正式名称「MPEG Audio Layer-3」。最も広く普及している音声圧縮方式のひとつ。携帯音楽プレイヤーなどで利用されている。不可逆圧縮のためファイル容量が小さい。WMAと同様、アーティスト情報などのIDタグを内包させることが可能。
.mp4 ファイル形式は「AAC」。正式名称「Advanced Audio Coding」。MP3をを超える高音質・高圧縮を目的に標準化された方式。iTunesでCDから音楽を取り込むとこの形式で圧縮される。※

▲※AAC形式のファイルの拡張子は「.mp4」または「.m4a」となります。

データ圧縮
.zip 広く利用されているデータ圧縮形式。多くの解凍・圧縮ソフトが解凍と圧縮をサポートしている。パスワードを設定できる。
.lzh Zip形式と並んで広く利用されている形式。これも多くの解凍・圧縮ソフトがサポートしている。
.rar ZIP形式やLZH形式よりも高い圧縮率で圧縮する。パスワードを設定できる。
.exe 自己解凍書庫と呼ばれるもので、解凍に専用のソフトを必要としない。
システム
.exe Windowsで実行できるプログラムが収められたファイル。実行ファイルとも言う。これを実行することでプログラムが起動する。
.dll Dynamic Link Libraryの略。Windowsで様々なアプリケーションソフトが共通して利用できるファイル。主にソフトのシステム部分に使われることが多い。

拡張子とセキュリティの関係

拡張子を理解することで個人のセキュリティ能力が向上するとこの記事の最初に書きました。
それは、拡張子によって偽装されたファイルを見破ることができるからです。

初期状態のWindowsは拡張子が表示されていないことを利用して、ファイルを偽装しウイルスなどに感染させるという手法があります。

感染例

例えば、ファイル名が「○○動画」となっているものを見つけたとしましょう。ユーザーはもちろんこれを動画だと思うのでこれを再生しようとします。しかし、再生しようと思っても再生できません。
もし、このファイルが悪意によって作成されたものであれば、この時点でウイルスなどに感染してしまった可能性が高いです。

拡張子を表示させてみると「○○動画.exe」となっていました。「.exe」はプログラムを実行するファイルに付く拡張子です。つまり、これを動画だと思って再生しようとしても、パソコンは何かしらのプログラムを実行する処理に入ります。これがウイルスなどの不正プログラムであれば自分から感染させたという何とも情けない結果になってしまいます。

拡張子を表示させるということはそのファイルの種類を判別できるだけでなく、不正プログラムを安易に実行することが無いよう事前に警戒できるというメリットもあるのです。

しかし世の中抜け道は色々あって、実はこうゆうことを見越してファイル名と拡張子の間にやたら空白を入れ、拡張子部分を奥に追いやるという力業で偽装したファイルも存在するようです。

例)「○○動画.avi                                   .exe」

ここまで大胆なものはそうそう見かけませんが(まず見かけたくありませんが)、Windowsは長いファイル名だと省略されているという印が付けられるので見破るのは簡単だと思います。

この記事のまとめ

拡張子を覚えておくことでファイルの性質を一発で判別し、効率よくファイル管理をすることができるでしょう。また、不正なプログラムを安易に実行する危険性も減ります。

  • 拡張子を常に表示し、ファイルの種類を判別できるようにする。
  • 不正なプログラムを安易に実行することを避ける。

ファイル管理の基本ですのでよく覚えておいて下さい。

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