foobar2000は外見や機能をユーザーがカスタマイズできる自由度の高い音楽プレイヤーソフトです。
基本的な使い方や機能の使い方(コンポーネントのインストール方法)は以前の記事にて紹介したので興味の有る方は以下のリンクからどうぞ。
ブログ内リンク:foobar2000 – 外見や機能をカスタマイズできる音楽プレイヤー
基本的な使い方を覚えたら色々機能を追加してみましょう。
今回紹介するのはDSPコンポーネントのひとつ「Dolby Headphone Wrapper」、ヘッドフォンで5.1チャンネルサラウンド音響を実現するfoobar2000用DSPです。音に広がりを持たせたい方は試してみるといいでしょう。
DSPとは
Digital Signal Processing または Digital Signal Processor の頭文字です。前者は日本語で「デジタル信号処理」、名前の通りデジタル信号の信号処理を指します。後者はデジタル信号処理をするマイクロプロセッサです。
foobar2000で言うDSPとは Digital Signal Processing の方なので、デジタル信号である音楽ファイルからの信号を処理し、様々な効果を加えることができます。
foobar2000で利用できるDSPコンポーネントは多くあるので自由にインストール・設定して音楽の「音」を弄ることができます。DSPコンポーネントはWikiで多く紹介されています。
DSP – foobar2000 Wiki
http://foobar2000.xrea.jp/index.php?DSP
注意点
オリジナルのデータを直接変更することはありません。出力された信号を加工するだけなので音楽ファイルはそのままです。
オリジナルにも変更を加えたい場合はエンコードする必要があります。以下の記事で「DSP処理」を行うようコンバート設定すれば加工された音楽データを作れます。
ブログ内リンク:foobar2000で可逆圧縮音楽をMP3に変換する方法
DSPコンポーネントは、あまり多く有効にしすぎると負荷が大きくなってパソコンの動作にも影響してきます。
有効のしすぎには注意してください。
Dolby Headphone Wrapper
PowerDVD や WinDVD などのDVDプレイヤーソフトに同封されている「dolbyhph.dll」を使うことで、ドルビーヘッドホンを有効にするDSPプラグインです。
○ドルビー – 5.1サラウンドサウンドステレオを再現するドルビーヘッドフォン
http://www.dolby.co.jp/consumer/understand/enhancement/dolby-headphone.html
効果
ヘッドフォンで5.1chサラウンド出力をします。音に広がりがでて聴き疲れを軽減します。
2chソースでも仮想的に5.1chにすることができるのですべてのユーザーにお勧めです。
ダウンロード
○foobar2000: Components Repository – Dolby Headphone Wrapper
http://www.foobar2000.org/components/view/foo_dsp_dolbyhp
DSPコンポーネントは上のリンクからダウンロードできます。コンポーネントのインストール方法は以前の記事にて紹介しました。以下の記事の2ページ目を参考にしてください。
古いfoobar2000と最新のfoobar2000ではコンポーネントファイルのインストール方法が異なるので注意してください。
ブログ内リンク:foobar2000 – 外見や機能をカスタマイズできる音楽プレイヤー
このコンポーネントを利用するにはもう一つ「dolbyhph.dll」というファイルが必要になります。これはPowerDVD や WinDVD などのDVDプレイヤーソフトに同封されているのでご自分のパソコン内を検索などして探してみてください。
これらが無い場合はDLLファイルがあるDVDプレイヤーソフトの体験版をダウンロードするか、dolbyhph.dllをネットで探してください。ダウンロードリンクを貼るのはまずそうなので控えさせて頂きます。
ネットで検索すればすぐ見つかると思います。(ウイルスなどには注意)
因みに私の環境では「C:Program Files (x86)InterVideoDVDBD8」にありました。標準でインストールされているBD再生ソフトで使われていました。
設定方法
コンポーネントをインストールし「dolbyhph.dll」も入手できたならDolby Headphone Wrapperを有効にしましょう。
foobar2000を起動し、メインメニューから「File」→「Preference」と選択します。
①「Playback」→「DSP Manager」と進みます。
②「利用可能な DSP」から「Dolby Headphone」を選び、選択状態にします。
③その状態で「追加」をクリックします。すると「アクティブな DSP」に移動しDSPが有効になります。
④「Dolby Headphone」を選択状態にし、上の「設定」をクリックします。
Dolby Headphone Wrapper の設定画面がでます。
Location
「Location」では dolbyhph.dll を指定します。ここで指定しないとDSPは動作しません。私は探し出すのが面倒にならないようfoobar2000のフォルダに入れています。(横の「…」ボタンで指定できます)
Room model
「Room model」では3種類のサラウンドタイプを指定できます。仮想空間をシミュレートして効果を出します。
Dynamic compression
「Dynamic compression」にチェックを入れると迫力のある音になります。
Amplification
「Amplification」では増幅値を指定できます。0%では無音、200%で最大になります。
これらの設定は「OK」をクリックし画面を閉じることで有効になります。
設定画面を表示させながら音楽を再生できるので、設定を反映させながら自分好みの音を探すことができます。
まとめ
比較的簡単に迫力のある音を作り出すことができるDSPプラグインです。
2chソースの音楽でも効果を発揮するので私はすべてのユーザーにこのDSPをお勧めします。ヘッドフォン対象ですが、加工は音楽に加えられるのでイヤホンでも一応効果はあります。ですが、十分な効果を得たいのであればヘッドフォンにした方が良いです。
「Amplification」であまり増幅させすぎると音楽によっては雑音が発生するので注意。良い状態の音楽ファイルであれば「Amplification」を上げることによって大きな効果を発揮するでしょう。
ぜひ試してみてください。
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