Windows Media Player を使って音楽CDをパソコンへ取り込む

Windowsには音楽や動画を再生させるソフトウェア「Windows Media Player」が標準搭載されています。

この Windows Media Player には、音楽を管理・再生させるだけでなく音楽CDから音楽をパソコンへ取り込む「リッピング」という機能も付いています。MP3やWMA、WAVなどへ変換しながら取り込み可能です。携帯音楽プレイヤーも普及している現在、パソコンへの取り込み技術は身につけておきたいですね。

なので今回、この Windows Media Player を使ったリッピング方法について解説します。

※因みに、iTunesでの取り込み方法も解説しております。下記の記事を参考にどうぞ。

○ブログ内リンク:iTunesの音楽取り込み設定を見直し、高音質で音楽を保存しよう

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Windows Media Player

Windows 2000以降でOS標準搭載となった Windows Media Player は、バージョンを上げていくにつれてコーデックの追加による再生メディアの拡張、デジタル著作権管理 (DRM) やストリーミング再生の対応と徐々に機能を上げていきました。

Windows7以降で標準搭載されている「Windows Media Player 12」ではMPEG-4とAVCHDのコーデックを標準搭載しているため、H.264形式の音楽も標準で再生可能になりました。

音楽CDからのリッピングも可能で、「Windows Media Audio」「MP3」「WAV」など6形式で取り込み可能です。また、光学ディスクへの書き込みも可能なので簡単にオリジナルCDを作ることもできたりします。この際、「トラック全体の音量を調整する機能(ノーマライズ)」「ギャップなしでの書き込み」も可能です。

現在の最新バージョンである「Windows Media Player 12」はWindows Vista以前のOSには提供されていないので注意してください。Vista以前のOSの場合、最新バージョンは「Windows Media Player 11」です。

CDからリッピングする

  1. 取り込みたい音楽CDを光学ドライブへセットします。

  2. Windows Media Player を起動します。
    Windows 7以前ならばスタートメニューで「Windows Media Player」、Windows 8以降でもスタート画面で「Windows Media Player」と入力すれば検索結果として表示されます。(面倒な場合は「WMP」と頭文字だけで検索しても引っかかります)

    因みに、実行ファイルは「wmplayer.exe」です。

    Windows Media Player

  3. 左のメニューから取り込みたいCDのタイトルを選択します。

    上部のメニューより「取り込みの設定」→「その他のオプション」を選択します。
    または、「整理」→「オプション」でも可能です。


    ▲クリックで拡大

  4. 「音楽の取り込み」タブを開きます。

    以下を参考に自分に最適な取り込み設定をしましょう。

    その他のオプション
    ▲クリックで拡大

    形式設定
    ▲クリックで拡大

    取り込んだ音楽を保存する場所CDから取り込んだ音楽データの保存先を指定します。
    形式音楽データの形式を設定します。「Windows Media Player 12」では7つの形式が選択可能です。それぞれの形式の詳細は後述します。
    取り込んだ音楽を保護する

    チェックを入れると、取り込んだ音楽データを無断でコピーされないよう保護します。保護された音楽データは他のパソコンで再生させることが難しくなるため、複数の端末で音楽を再生させたい場合はチェックを外してください。

    一度保護付きで取り込んだデータは後から解除することができないので注意してください。保護させるためには、形式が「Windows Media オーディオ (WMA) 形式」である必要があります。

    CDのとりこみを自動的に開始するチェックを入れると、CDが挿入された時点で自動的に音楽の取り込みを開始します。保存場所や形式はここで設定されたものが使用されます。
    取り込み後にCDを取り出すチェックを入れると、取り込みが完了した後に自動でCDが取り出されます。
    音質

    バーを調整することでビットレートが調整できます。左にいくほどデータ容量が抑えられますが音質が犠牲になり、右にいくほど音質がよくなりますがデータ容量が大きくなります。

    これは「WAV」「Windows Media オーディオ ロスレス」では利用できません(非可逆圧縮処理をしない形式のため)。

  5. 取り込みたい楽曲(トラック)にチェックをいれ(画像赤枠)、「CDの取り込み」を選択します(画像青枠)。


    ▲クリックで拡大

  6. 取り込み初回時は、取り込んだ音楽データに対して「コピー防止処理」を施すかどうかを聞いてきます。

    コピー防止を追加すると、コピーが制限され原則取り込んだパソコンや著作権保護技術に対応したデバイスでないと再生できなくなります。それが嫌である場合は「取り込んだ音楽にコピー防止を追加しない」にチェックをいれます。

    最後に音楽データを適切に使用することに同意して「OK」を選択してください。

    著作権保護
    ▲クリックで拡大

  7. 音楽データの取り込みが開始されます。

    「取り込みの状態」で取り込み状況がわかります。途中で取り込みを中止したい場合は「取り込みの中止」を選択してください。この場合、取り込みが完了している音楽データは削除されないので注意してください。

    すべての取り込みが完了すればCDを取り外してください。これでCDが無くても Windows Media Player のみで音楽を再生できるようになります。

    取り込み中


    ▲CDが無くても再生できるようになります。

  8. 保存場所に行くと、取り込んだ音楽データが保存されています。
    コピー保護がされていない場合はこのデータもコピー可能になります。

    因みに、取り込んだ後のこれらデータは Windows Media Player で再変換はできないので注意してください。

    保存場所
    ▲クリックで拡大

音楽形式の解説

取り込み設定にある「形式」ですが、どれを選べばいいのか分からないという方も多いかと思います。
ここでざっくり解説しますので、ご自分の利用環境にあった形式で取り込んでみましょう。

Windows Media オーディオ

「Windows Media Audio(略称:WMA)」は、Microsoft社がマルチメディア技術「Windows Media」を構成する技術の1つとして独自に開発した音声圧縮形式です。拡張子は「.wma」です。

これは非可逆圧縮方式によって圧縮されているため、圧縮時に音楽データの一部を切り捨てます。そのため、データ容量を小さくすることができますが、代わりに音質の劣化を余儀なくされています。

WMA形式では「Windows Media Rights Manager」と呼ばれるコンテンツ管理システム(DRMシステム)を利用して暗号化することができます。これにより、音楽を有料コンテンツとして配布したり、海賊版(コピー商品)がインターネットで配布されるのを防いだりすることができるようになっています。

Windows Media Player では最高でビットレートが「192kbps」、最低で「48kbps」を設定することができます。

Windows Media オーディオ
プロ

携帯電話や携帯音楽プレイヤーなど容量が限られているポータブル デバイスに使用されるために設計された形式です。圧縮方式の改善により、特に低ビットレートに対する音質を改善しています。ただし、基本的にWMAとの互換性はなく、再生できないプレイヤーも多く、さらに拡張子も同じ「.wma」なので扱いには注意してください。

こちらも非可逆圧縮なので音質の劣化は必然的に発生します。

Windows Media Player では最高でビットレートが「192kbps」、最低で「32kbps」を設定することができます。

Windows Media オーディオ
(可変ビット レート)

Windows Media オーディオ形式で取り込みますが、ビットレートの値を固定せず可変可能なものとして圧縮させる形式です。

圧縮が簡単なところはビットレートの値を下げて高圧縮させ、逆に圧縮が難しいところはビットレートの値を上げて低圧縮にさせます。こうすることで効率よく音のデータを割り振れるので全体を通して音質が改善します。(非可逆圧縮には変わらないので音質の劣化自体は発生しています)

ただし、どこでレートを上下させるかは圧縮してみないと分からないので最終的なデータ容量が予想できません。また、ビットレートを固定させている通常のWMA形式と比べデータ容量は大きくなる傾向にあります。

Windows Media Player では最高でビットレートが「240~355kbps」、最低で「18~33kbps」を設定することができます。

Windows Media オーディオ
ロスレス

Windows Media オーディオ形式で取り込みますが、今度は可逆圧縮(ロスレス)にて取り込みます。

可逆圧縮形式は、圧縮処理をしてデータ容量を小さくしますが、データのカットを一切しない圧縮方法をとります。これにより、圧縮したデータは元のCDデータと全く同じデータへと戻すことが可能(逆が可能)であるため、音質の劣化がありません。

代わりに、データをカットして圧縮する非可逆圧縮形式よりは圧倒的にデータ容量が大きくなります。また、この形式は再生に対応していないプレイヤーも結構あるので注意が必要です。

この形式ではロスレス圧縮を行うのでビットレートの調整はできません。

MP3

言わずと知れた非可逆圧縮形式の代表格です。正式名称「MPEG Audio Layer-3」。

非可逆圧縮形式の音楽形式として爆発的に普及しました。聴覚心理を利用した圧縮により、高い圧縮率を維持しながら音質の劣化を最小限にしています。対応しているプレイヤーは非常に多く、この形式で保存しておけば取り敢えず再生できないということにはならないでしょう。汎用性は抜群です。

非可逆圧縮なのでCDの音と比べ音質の劣化は発生しています。

Windows Media Player では最高でビットレートが「320kbps」、最低で「120kbps」を設定することができます。(MP3の仕様上でも最高が320kbpsになります)

WAV(無損失)

「RIFF waveform Audio Format」が正式名称で、マイクロソフトとIBMにより開発された音声データフォーマットです。

WAV形式で取り込むと、CD内の音楽データを一切加工せずそのまま取り込むことが可能になります。そのため、音質の劣化が全く起きませんが、代わりにデータ容量がCDに記録されているものと同等になるため1曲で数十MBにもなることがあります。データ容量は曲の長さに正比例して大きくなります。

こちらは無圧縮になるため、「音質」のレート調整はできません。

それぞれの形式比較

それぞれの形式を比較してみました。

「実験容量」では、実際に「同じ曲」をそれぞれ「最高音質」で取り込んだ場合のデータ容量を記載しました。
もちろん、取り込む音楽によってデータ容量は大きく上下するので参考程度にお読みください。

 / 音質劣化の有無データ容量汎用性実験容量
Windows Media オーディオ有り小さい6.19 MB
Windows Media オーディオ プロ有り非常に小さい6.19 MB
Windows Media オーディオ (可変ビット レート)有り少し小さい10.1 MB
Windows Media オーディオ ロスレス無し大きい33.9 MB
MP3有り小さい10.2 MB
WAV(無損失)無し非常に大きい45.2 MB

参考記事

音楽形式やビットレートなどの考え方を書いた記事です。よくわからないという方はこちらも読んでいただければと思います。

動画・音声データの質に関係する要素について

動画・音声の規格について ~コーデック・コンテナ~

高音質で音楽を聴くため可逆圧縮音源について学ぼう

不可逆圧縮音源の音声波形を見て性質を理解する

まとめ

今回は Windows Media Player を使った音楽CDの取り込み方法を紹介しました。

標準で搭載しているプレイヤーですが、そこそこの機能を持っています。流石に音楽管理も含めるとiTunesに劣るものがありますが、そこまで高機能でなくてよいというならばこの Windows Media Player でも問題ないでしょう。

何かの参考になれば幸いです。

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